こんにちは!岡崎でボクシングジムを経営している、元ボクサーのみきやです。
今回は、ボクシング上達に不可欠な二つの要素、「ステップの極意」と「点で打つパンチ」について、合わせてお話しします。これらは一見別々の技術に見えますが、実は密接に繋がっています。
パンチに力を乗せるための足運びと、相手にパンチを読ませないための打ち方をマスターすれば、あなたのボクシングは格段にレベルアップするはずです。
ボクシングの土台を築く「ステップの極意」
私は高校1年生でボクシングを始めてから、最初の1〜3ヶ月間はひたすら前後左右のステップを繰り返していました。その間、足の裏に何度も水ぶくれができては破れるのを繰り返しましたが、それくらい反復練習することが重要です。
ステップは、パンチの威力やディフェンスの要となる、ボクシングの土台です。
ステップを完璧にするためのポイント
- 動く方向の足から動かす: 前に進むときは前足から、横に動くときは動く方向の足からステップを踏むのが基本です。この原則を守ることで、体のバランスを崩さずに素早く移動できます。
- ゆっくり丁寧に練習する: 最初はスピードを意識せず、一つ一つの動作でピタッと止まれるように丁寧に練習してください。惰性で行うと、せっかくの練習が無駄になってしまいます。
- 腰を落とすことを意識する: ステップが速くできるようになったら、腰が落とせているか確認しましょう。腰が高いとパンチに力が乗りません。腰を落とすことで、下半身の力がパンチに伝わり、より重いパンチが打てるようになります。
一見簡単に見えますが、完璧にするのは意外と難しいものです。何度も反復練習をして、自分のものにしてください。
相手を惑わす「点で打つパンチ」
パンチを当てる上で、最も重要なことの一つが「初動を相手に読ませない」ことです。特にジャブは、相手の反応を誘ったり、次のパンチへの布石を打ったりするために、初動の速さが重要になります。
なぜ「点を打つ」のか?
強く打とうとして、パンチを打つ前に手を引く人がいます。しかし、この予備動作は相手にパンチを打つことを教えているようなものです。
理想は、構えた位置から当てる場所まで、一直線でパンチを出すこと。
相手から見て、パンチが線のように見えるのではなく、点のように見えるパンチを打つことを目指しましょう。
そうすることで、相手はあなたのパンチの初動を認識できず、反応が遅れてパンチが当たりやすくなります。
練習のコツ
練習の時から、【手が引っ張られるように打つ】ことを意識してみてください。
鏡を見ながらシャドーをするときも、パンチを打つ前に肩が前に出ていないか、逆手が引かれていないか確認しましょう。
この「点で打つ」感覚は、地道な反復練習によってのみ身につけられます。
ステップとパンチを連動させる
今回お話しした「ステップ」と「点で打つパンチ」は、別々の練習として捉えがちですが、これらを連動させることで、さらに効果が高まります。
例えば、ステップインと同時にパンチを放つことで、初動を隠しながら相手の懐に入り込むことができます。
- 前足を踏み出すと同時にジャブを打つ(着地の瞬間に当たる)
- 斜め横にステップしながらジャブを打つ(頭の位置がずれるので被弾しない)
このような練習を繰り返すことで、パンチに力が乗り、相手も反応しにくくなります。
最後に
今回ご紹介したステップとパンチの技術は、ボクシングの基礎であり、すべての応用技に繋がるものです。
ぜひ、日々の練習に取り入れて、あなたのボクシングをもう一段階上のレベルに引き上げてください。
▶️ 実際の動きは動画でチェック!
今回お話した内容は、動画で見た方がイメージしやすいです。ステップやパンチの打ち方、そして「点で打つ」感覚は、YouTubeやInstagramでも解説しています。
皆さんが練習で意識していることがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。